メニュー
研究紹介Top
LHC/ATLAS
Silicon Upgrade
SCT Offline
データ解析
Ps小実験
関連リンク
トップ
陣内研究室ではLHCアトラス実験を中心の研究テーマとしています。活動の中心は目下順調に日々収集されている アトラス実験データの解析と、将来のアトラス検出器アップグレードを見据えた検出器・およびその読み出しの開発となります。 H25年度時点では准教授1名、学生数7名なので、もちろんできる ことには限りがありますが、逆にこれだけいればかなりのことができます。研究室も4年目に入り ましたので、学生が習得し、後輩に継承してきた技術もかなり蓄積してきました。今後更に発展 させていく心づもりで、研究室一丸となって日々頑張っております。
LHCは2012年中は重心系エネルギー8TeVでデータを取り続け、その後2年程加速器の補修のためシャットダウンします。2011(7TeV),2012(8TeV)と ためたデータは積分ルミノシティでおよそ30/fb近くまでのぼり、これまでになかった大統計での新粒子探索が可能となります。陣内研では 博士課程の大学院生が活動の柱となり、超対称性粒子探索を行っています。
2012年から始まる高ルミノシティLHCランに向けたアップグレード計画が始まっています。 現在(2012秋)は様々なシリコンセンサー設計が試験されている段階で、最終デザインを確定するのに向けて、各国のグループが 凌ぎを削って新センサーの開発に取り組んでいます。陣内研はKEK(高エネ研)のセンサー開発チームと共同に活動し、Planar Pixel Sensor (PPS) Collaborationという国際協力のグループに属してPPS用のセンサー開発に参加しています。主な取り組みは浜松 フォトニクスと共同開発したセンサーをCERN(スイス)、DESY(ドイツ)や日本の施設でビーム試験することです。この他、これらの 新センサーの読み出し回路の開発にも参加しています。
SCTはSemi-Conductor Trackerの略で、アトラス内部飛跡検出器の第2段目の層に位置する重要な検出器です。この検出器は アトラス実験の衝突点で大量に発生する荷電粒子の運動量、および、衝突点位置決定をする上で貴重なもので、ここで得られるデータを 正確に評価することが直接物理結果の精度に関わってきます。また、600万チャンネルからなるこの検出器が正しく動作しているかを効率 よくモニターすることも非常に重要な役割です。陣内研ではこのSCTのデータの精度を更に良くする研究(ローレンツ角の測定、内部飛跡検出器内物質量の再評価)、およびデータ品質のモニター(検出効率等の長期モニタ)など幾つかの課題に取り組んでいます。
LHC実験では様々な物理トピックがあり、アトラスグループにいる大勢のコラボレータが多くの物理チャンネル の解析を進めています。1研究者が本格的に(100%勢力を注いで)取り組んだとして、実質1チャンネル/1人を進めるので精一杯に なります。そこで陣内研では対象をある程度絞っています。当面の間は超対称性粒子探索、それも光子を用いるチャンネルを中心に して進めていってます。物理解析に本格的に取り組める博士課程学生の人数が増えるに従って、守備範囲を広げていく計画です。また 修士の学生も限定的なトピックに関して随時取り組んでもらいます。
これは現在、主に卒論生を中心に進めているプロジェクトです。毎年少しずつテーマの中心が変わり、 少しずつ物品も増え、内容も進化し続けています。またこの研究で使う機材は、KEKサマーチャレンジプログラムでも 用いるため、そちらの活動とも密接な関係があります。
陣内研究室 (TokyoTech)